キム・ミョンガン(金明觀)さんが原告を務める日本国籍確認訴訟を支援するサイトです。
日本国籍をもつ両親から日本で生まれたキムさんは、生まれながらの日本国籍を、両親の出身地が朝鮮で内地戸籍をもたないからと、一方的に剥奪される扱いを受けてきました。
戸籍と国籍を都合次第で使い分け、日本国籍者が国籍を保有する権利を侵害する国に対し、人権を守る立場から運動を進めます。裁判の意義を伝え、支援の輪を広げましょう。
- 続けよう!戸籍×国籍をめぐる闘い
日本国籍確認訴訟報告&新たな国賠訴訟支援集会
-
日時:2013年2月24日(日曜日)14時00分から16時30分
会場:渋谷区立氷川区民会館 2階会議室1号(会場案内図付きチラシ参照)
- 2012年12月12日、最高裁第二小法廷は、憲法違反を訴えるキムさんの上告を単なる法令違反の主張だとして棄却し、憲法判断を逃れました。
- 現在、最高裁判事の上告棄却決定に対し、新たな国賠訴訟を準備しています。
- 日本国籍確認訴訟の軌跡を振り返り、新たな国賠訴訟への支援を呼びかける標記の集会を開催します。ご参集をお願いいたします。
新たな裁判を始めるため、改めて個人賛同・団体賛同を募集します。個人賛同1,000円、団体賛同2,000円を一口として、次の郵便振替口座にお振り込みください。
2013年2月22日(金曜日)までにご連絡いただければ、報告・支援集会の資料にお名前を掲載します。賛同金は、当日持参するか、次の郵便振替口座にお振り込みください。
- 口座記号番号 00150−1− 547874(右詰記入)
- 口座名称 なしくずし許さない会
ゆうちょ銀行以外の金融機関から振り込む場合は、次の内容を指定してください。
- 金融機関名 ゆうちょ銀行(金融機関コード 9900)
- 店名 ○一九(ゼロイチキュウ)店(店番 019)
- 預金種目 当座
- 口座番号 0547874
- 口座名称 なしくずし許さない会
- 2012年12月12日、最高裁判所は上告の棄却および上告受理申立ての不受理を決定しました。
- 原判決(控訴審判決)に憲法解釈の誤りがあるとする上告の提起について、最高裁判所第二小法廷(小貫芳信裁判長)は「本件上告理由は,違憲をいうが,その実質は単なる法令違反を主張するもの」という手あかにまみれた定型文を使ってこれを棄却し、憲法判断を逃れました。
- キムさんの訴訟代理人・張學鍊弁護士は「ここまで明白な憲法違反の主張が、黙殺されるのですから、日本の裁判所が何の存在価値もないことが明白となったわけです」とコメントしています。
- 2012年4月、原判決(控訴審判決)に憲法解釈の誤りがあるとする上告の提起と、原判決に法令解釈の誤りがあるとする上告受理の申立てを行いました。
- 2012年6月7日、上告事件について上告理由書を、上告受理申立事件について上告受理申立理由書を、それぞれ提出しました。さらにそれぞれの事件について補充書面を提出する予定です。
- 上告裁判所は、上告を理由がないと認めるときは、口頭弁論を経ないで、判決で、上告を棄却することができます(民事訴訟法第319条)。引き続き裁判への注目を訴えます。
日本国籍確認訴訟とは
- 朝鮮人・台湾人は、日本の植民地統治によって日本国籍を一方的に押し付けられ、1952年サンフランシスコ講和条約(サ条約)の発効を機に日本国籍を一方的に「剥奪」される取り扱いを受けてきました。国籍変動については、サ条約に明文規定はなく、国内法が作られることも、国籍選択権が認められることもありませんでした。
- キム・ミョンガンさんは1950年、日本国籍をもつ両親から日本で生まれた日本国籍者です。キムさんは、日本国籍「剥奪」は違憲・無効であり、今も日本国籍をもっているとして2010年、日本国籍確認訴訟を提訴しました。キムさんがこの裁判を通じて求めているのは、自分の意思で国籍を選ぶ権利です。
人は領土や戸籍の付属物なのか?
- 1961年4月5日、最高裁は、サ条約の領土放棄に関する規定を根拠に、家制度の名残りである戸籍を基準とする自国民からの国籍「剥奪」を追認しました。まるで人が領土や戸籍の付属物であるかのようなこの判決が、個人の尊厳や法の下の平等を謳った日本国憲法下の判決とはとても信じられません。
- その後、この最高裁判決が踏襲されて、宋斗會さんをはじめ日本国籍確認を求める朝鮮人の訴えはすべて退けられてきました。キムさんの裁判でも、国の主張も第一審判決・控訴審判決も、この粗悪な最高裁判決をただただ呪文のように繰り返すだけでした。
ふたつの最高裁判決の「落差」を問う
- 2008年6月4日、最高裁は国籍法3条違憲判決のなかで、本人の意思や努力によらない根拠による国籍の差別的取り扱いに対し、憲法14条(生まれによる差別)との関係で慎重に扱うべきとの見解を示しました。
- 一方、1961年判決は、本人の意思にも努力にもよらない理由によって実際にもっている国籍の「剥奪」を容認しました。問いたいのは、最高裁の両判決における「落差」です。
伝えてください!裁判の意義と判決の内容を
- サ条約発効から60年目の今年、再び粗悪な判決が繰り返され、最高裁判決の「落差」が放置されないよう、あなたが発信できるメディア(ブログ、ツイッター、会報、雑誌、学術・法曹関係誌など)で、ぜひこの裁判の意義と言い渡される判決を取り上げ、広く伝えてくださるよう訴えます。
- 2018年8月12日
- 新たな原典に基づいて1952年4月19日付け法務府民事甲第438号法務府民事局長通達「平和条約に伴う朝鮮人、台湾人等に関する国籍及び戸籍事務の処理について(通達)」(横浜地方法務局長移牒)および1952年5月22日付け法務府民事甲第715号法務府民事局長通達「平和条約に伴う朝鮮人、台湾人等に関する国籍及び戸籍事務の処理について(通達)」(横浜地方法務局長移牒)を掲載しました。
- 2018年3月22日
- 1952年4月19日付け法務府民事甲第438号法務府民事局長通達「平和条約に伴う朝鮮人、台湾人等に関する国籍及び戸籍事務の処理について(通達)」の表記を原典に基づいて改訂しました。
- 2014年1月22日
- 上告審(最高裁)の経過に集会賛同を掲載しました。
- 2013年4月18日
- 上告審(最高裁)の経過にシンポジウム賛同および共同声明賛同を掲載しました。
- 2013年2月3日
- 報告・支援集会開催のお知らせを掲載しました。
- 2013年1月4日
- 裁判書面等の字句を訂正し、pdfファイルに引用者註を加えました。
- 2012年12月15日
- 最高裁判所決定を公開しました。
- 2012年12月14日
- 上告審(最高裁)の経過に最高裁決定=上告棄却・上告受理申立不受理およびシンポジウム賛同を掲載しました。
- 2012年10月8日
- 中村一成さん(ジャーナリスト)の「在日朝鮮人の日本国籍剥奪、その不当性を問う−キム・ミョンガンの国籍確認訴訟」(月刊「部落解放」2012年7月号 664号、解放出版社発行)を転載しました。
- 2012年9月23日
- 共通法(1918年法律第39号)を掲載しました。
- 2012年9月17日
- 1961年最高裁判決と自己矛盾を引き起こしている、台湾独立に伴う国籍変動について判示した1962年12月5日最高裁判所大法廷判決を掲載しました。
- 2012年9月11日
- 関連する判決にふたつの最高裁判決(1961年4月5日最高裁判所大法廷判決および2008年6月4日最高裁判所大法廷判決)を掲載しました。
- 2012年8月7日
- 上告審の書面を掲載し、上告理由書および上告受理申立理由書を公開しました。
- 2012年4月29日
- 上告審(最高裁)の経過を掲載しました。
- 2012年3月30日
- 控訴審判決と、控訴審判決後の記者会見資料を公開しました:
プレスレク「人は領土や戸籍の付属物なのか/ふたつの最高裁判決の落差を問う」(pdf)
プレスレク・資料編(pdf)
- 2012年3月18日
- 裁判のチラシを公開しました:
サ条約を「根拠」とする日本国籍「剥奪」−ふたつの最高裁判決の落差を問う(pdf)
サ条約を「根拠」とする日本国籍「剥奪」−ふたつの最高裁判決の落差を問う(pdf、ふりがななし)
- 2012年3月15日
- 控訴審(東京高裁)の経過に一方的に「剥奪」された日本国籍=この社会の成員はだれなのかを問うを追加しました。
- 2012年2月15日
- 控訴審(東京高裁)の経過に「人は領土や戸籍の付属物なのか?」を追加しました。
- 2012年1月31日
- 控訴審(東京高裁)の経過に鈴木宗男さんにお会いしましたを追加しました。
- 2012年1月29日
- 控訴審の判決言い渡しと第2回口頭弁論の期日について、当初、
2011年と掲載したのを、2012年に訂正しました。
- 2012年1月20日
- 控訴人準備書面1を公開しました。
- 2012年1月18日
- 控訴審判決言い渡しの日程を掲載しました。
- 2012年1月16日
- 控訴審(東京高裁)の経過と、控訴審(東京高裁)の書面などを掲載しました。
- 2011年10月26日
- 控訴審第2回口頭弁論の日程を掲載しました。
- 2011年10月14日
- シンポジウム開催のおしらせを掲載しました。
- 2011年10月2日
- 控訴審第1回口頭弁論の日程を掲載しました。
- 2011年7月22日
- 第一審判決を公開しました。
- 2011年7月18日
- 裁判のチラシ:もって生まれた日本国籍の確認と人権意識を欠いた最高裁判決の見直しを!!(pdf)を公開しました。
- 2011年7月14日
- 第一審判決後記者会見配付資料:日本国籍確認訴訟について(pdf)を公開しました。
- 2011年7月10日
- 原告第一審書証リストと被告提出の乙第1号証などを公開しました。
- 2011年7月6日
- 原告の甲13号証「佐藤文明講演録」を公開しました。
- 2011年6月28日
- 連絡先にメール送信フォームを設けました。
- 2011年5月13日
- 原告準備書面2を公開しました。第一審第1回口頭弁論の日付けを
2010年12月15日から2010年12月14日に訂正しました。
- 2011年5月11日
- 第一審判決言い渡しの日程を掲載しました。
- 2011年5月6日
- 提訴の経緯と裁判の意義をまとめた「日本国籍確認訴訟にご注目を」と、在日の参政権と日本国籍に関する佐藤文明さんの論考「外国人住民の登録−永往者の地方参政権を考える」を公開しました。
- 2011年3月8日
- 佐藤文明さん作成の公開討論会呼びかけ文:韓国併合100年、突き刺さったままの国籍のトゲを公開しました。佐藤文明さんを偲ぶ会をリンク集に加えました。
- 2011年3月6日
- 主張の対比(訴状・答弁書・原告準備書面1)(html)を公開しました。
- 2011年3月1日
- 原告準備書面1(pdf)を公開しました。